石けんあれこれQ&A
石けんあれこれ豆知識
石けん あれこれQ&A
Q1:石けんの歴史について教えてください
A:石けんの歴史は古く、ローマ時代(約3000年前)の初期に、サプルの丘でいけにえの羊を焼いて神に供える風習があり、したたり落ちた脂と木の灰(アルカリ成分)とから 自然に石けんができ、土に染み込んでいました。この土は人々から汚れをよく落とす不思議な土として大切にされ、このサプルがソープ(石けん)の名前の起こりと言われています。
その後12世紀頃から大量に生産されるようになり、
「マルセル石けん」の名は、当時ヨーロッパ石けん工業の中心地であったフランスの都市マルセイユに由来したものです。
日本へは1543年(天文12年)ポルトガル、スペインから渡航したキリスト教宣教師たちの土産品として、初めて持ち込まれました。 武将達にとっては財宝の一つだったと言われている貴重な物でした。
江戸時代の後期になると、石けんが染み抜きに使用された記録がありますが、石けんを洗濯や入浴に使うことが出来たのは極めて限られた人たちでした。
明治になり民間で、工業的に石けんを生産されるようになると 石けんの消費量も次第に多くなり、大正・昭和と続き、すっかり生活必需品となって定着しました。
Q2:ひと口に石けんと言っても色々な種類があると聞きましたが?
A:私共で主に製造しておりますのが 【化粧石けん】です
厚生労働省の各規制の下、製造しております。主に顔、身体の汚れを洗い流し、お肌のキメを整えます。
さらに 製法によっても 機械練り石けんと枠練り石けんに別れ
◎機械練り石けん
字のごとく、機械で素地を練りこんで生産します。
溶けやすく、水を吸収して膨潤(ぼうじゅん)しやすい性質がありますが、泡立ちのよさ、ソフトな感触、使用後のスッキリ感などが、ボディ洗浄用に向いています。
次に◎枠練り石けん
枠などに 溶解状の石けん素地・香料・色素などを流し込み、冷却後、固まったところを切断、型打ちをして仕上げます。枠などに流し込みをするため、機械練りの場合に受ける制約も関係なく、例えば、モイスチャー成分や透明化の原料(砂糖・グリセリンなど)を、比較的たっぷりに配合が可能で、見た目にも美しい石けんが出来あがります。
【その他の石けん】
洗濯用石けん・台所用石けんなどで、製法・成分などは、基本的に “化粧石けん”と 同じです。家庭用品品質表示法により、各種規制を受けています。
Q3:温泉(硬水)で化粧石けんの泡立ちが悪いのはなぜ?
A:通常の温泉には、カルシウム・マグネシウムなどの金属イオンが多く含まれています。
これが石けんと反応して、水に溶けにくい
「石けんカス」(金属石けん)になるため、界面活性剤としての能力を失い、泡立ちが悪くなってしまうのです。
Q4:石けんの標準重量とはどういう意味ですか。
A:化粧石けんは製造のち、ある程度の日数が経過すると、含まれている水分が、ある程度蒸発してしまいます。
そこで製品が作られて5ヶ月後に予想される重量を「標準重量」として、設けています。
購入時の誤差は機械練りの製品でプラスマイナス5%、枠練り製品でプラスマイナス10%の範囲内と、公正取引委員会・公正競争規約で定められて(認められ)います。
つまり、製造の際には、減るであろう重量を見越し、表示の重量より多めに型打ちを致します。
Q5:化粧石けんは製造されてから何年ぐらい使用できますか
A:有効期間は特に限定されません。通常化粧石けんの品質は安定性が高く、特に未開封のままの保存では、長期間にわたり変質することは少ないです。
※長期の保存により、稀に香料、色素などが変化することはあっても、通常の使用には差し支えは、ありません。
但し、化粧石けんは 厚生労働省の“いわゆる旧薬事法”の規制を受けており、未開封で3年間は品質劣化などの変化が起こらないことが前提とされております。
Q6:お肌に合わない時は、ご使用をおやめ下さい。とは?
A:石けんや化粧品は、お肌に対する安全性について充分な注意を払い、使用において刺激やトラブルの起こることのないように、製造されています。
しかし、使用される方の体質やその日の体調、季節などによって、使用中や使用後に かゆみ・痛み・腫れ、などの異常がお肌にあらわれることが稀にあります。
化粧品などでよく見かける「注意表示」では、このような症状を「お肌に合わない場合」と言い、症状の悪化を防ぐ為に「ご使用をおやめ下さい」として、直ちに使用を中止するように呼びかけているのです。